制作実績
HAERAは、大型複合施設「ザ・ランドマーク名古屋栄」の低層部(B2F~4F)に位置し、多様な業態が集まる商業施設です。施設全体は都市に開かれた「パブリックミュージアム」、各階はそれぞれ異なる「ギャラリー」として構想されており、各階の特性に応じて素材や構成がグラデーショナルに変化することで、フロアごとの個性と施設全体の連続性を同時に体感できる空間となっています。
アーティストリーは、B2F~4Fの各階に配置された装飾柱18本タイル用下地の製作を担当するとともに、4Fの装飾柱3本については、木製タイルの製作まで一貫して手掛けました。



4Fの木質タイルは愛知県産のヒノキを立体的に切削し、木目が重厚な文様を魅せます。
一部にアクセントとして「燻銅」のタイルを混ぜ、下階の質感からの連続性を持たせています。
構成とタイルの形状は3階を踏襲しつつ、より重厚な階の雰囲気を演出しています。



NOIZ コメント
アーキテクト 近藤有希子氏
HAERAの共用部に現れるエスカレーター横の柱は、地域の素材やものづくりの技術を凝縮し、各階の特徴を象徴する存在として構成しています。共通する形状や配置のルールを、再生素材、やきもの、木へと展開し、デジタルによる設計と、それぞれの素材に応じた製作技術を重ねることで、異なる質感と表情を引き出すことを試みています。
4階では、1〜3階までの金属質の光沢に対して、上質で重厚感のある木質をテーマとしました。厚みのある木ブロックを凹面状に削り込むことで、曲面に沿って木目の見え方が変化し、一枚ごとの個体差がより強く現れます。アーティストリーの皆さんが持つ加工技術を生かし、試作を重ねながら木目の現れ方や色味を調整していきました。デジタル技術によって設計した形と、木の個体差、加工技術が重なることで、均質な製品にはない豊かな表情が生まれたと感じています。